アノテーションから担当者名を読み取り、担当者名のフォルダを自動作成し、文書移動する方法

概要

DocuWorks文書に付与された担当者名(アノテーション)を読み取り、取得した文字をフォルダ名としたフォルダを自動作成し、ファイルを移動します。

ただし、付与するアノテーションは、読み取りの便宜上、「担当:〇〇」とします。

また、該当のアノテーションがないファイルは、エラーのフォルダに移動されます。

\10_受付
担当:佐藤
文書1.xdw
アノテーション読み取り・フォルダ名付与
\20_処理済
佐藤
担当:佐藤
文書1.xdw
文書2.xdw(アノテなし)
エラー処理
\15_エラー
文書2.xdw

設定の前準備

C:\Homeの下に、以下のような構成でフォルダを作り、準備します。

フォルダ構成は以下の通りです。

  • C:\Home\Demo\アノテーション貼り付け
    • 10_受付
      設定「文書振り分け」の監視フォルダ。
    • 15_エラー
      アノテーションが一つも貼られていないファイルの移動先。
    • 20_処理済
      設定「文書振り分け」の移動先。1ページ目のアノテーション(「担当:」の後ろの名前)を読み取り、名前のフォルダを自動作成して移動。
    • 90_System
      • 90_Log
        ログの出力先。

設定

ここからは、eDocArrangementが初期状態からの設定を説明しますが、以下のリンクから完成した設定をダウンロードしていただくこともできます。ダウンロードは、リンク名を右クリックし、「名前をつけてリンクを保存」を選択することで実行できます。

設定ファイルのダウンロード

eDocArrangement.zip

グローバルデータとログの設定

  1. eDocArrangementを立ち上げ、ツールメニュー>グローバルデータの設定にて、「名前」欄を「TopFolder」、「文字列」欄を「C:\Home\Demo\アノテーション貼り付け」とし、追加します。

  2. また、設定画面にて、ログの設定をします。

  3. 詳しい設定方法は、 設定例(共通)グローバルデータとログの設定 を参照して下さい。

文書振り分け設定

  1. 設定一覧の下の「新規」をクリックします。「設定1」を右クリックし、設定名を変更します(ここでは「文書振り分け」とします)

  2. 基本設定タブの「フォルダ自動監視を行う」をチェックします。

  3. 「監視設定」タブにて、監視フォルダ名欄で右クリック → グローバルデータ書式 → グローバルデータ取得(TopFolder)を選び、その後に、\10_受付 と入力します。

  4. 右側の「追加」ボタンを押すと、「監視フォルダ一覧」に追加されます。

アノテーション読み取り設定

  1. 右上の「処理名」より、「アノテーション読み取り」を選択し「処理追加」をクリックして設定一覧に追加します。

  2. 「対象」は「テキスト」を選びます。

  3. 正規表現欄には、「/担当:([^\r\n]+)/」と入力します。「担当:」の後の文字を取得します。「[^\r\n]」は改行コード(\r\n)以外の文字を表します。「+」は一文字以上の文字を表します。

    こうしておくことで、アノテーションの末尾に改行があった場合や、同じアノテーションが2つ以上見つかった場合でも、改行以外の文字が取得できます。

文書移動設定

  1. 右上の「処理名」より、「文書移動」を選択し 「処理追加」を押して、設定一覧に追加します。(文書移動1)

  2. 以下、『監視フォルダに入ってきた文書から読み取られたアノテーションを名前としたフォルダを作り、その中にファイルを格納する』という設定を作ります。

  3. 「移動先フォルダ」欄で右クリックしグローバルデータを取得した後、移動先フォルダ名(\20_処理済み \)を入力します。

  4. その後の部分でまた右クリックし、「読み取りデータ書式」>「アノテーション読み取り1」>「検出データ」 を選択します。

  5. {%GET_GLOBAL_DATA(TopFolder)}\20_処理済\{%P_DATA(アノテーション読み取り1.1)}
  6. 「文書移動の条件を指定する」をチェックし、「条件」欄に「{%P_EXISTS(アノテーション読み取り1.1)}」と入力します。

エラーの設定

  1. 右上の「処理名」より、「文書移動」を選択し 「処理追加」を押して、設定一覧に追加します。(文書移動2)

  2. 例えば、アノテーションを貼り忘れたxdw文書が監視フォルダに入ってきた場合を想定し、そのようなファイルがエラーフォルダに移動されるよう、「移動先フォルダ」に「{%GET_GLOBAL_DATA(TopFolder)}\15_エラー」と入力します。

動作確認

設定が正しく動作するかどうか、テストします。

最初に、「¥10_受付」フォルダ内に、DocuWorks文書を作ります。それぞれに、担当者名のアノテーションを「担当:○○」と貼り付けておきます。

さらに、エラーのテストのため、アノテーションが一つも貼られていない白紙のDocuWorks文書も作ります。

これらのファイルは、繰り返しテスト出来るように、アーカイブしておきます。

以上の準備が整ったら、eDocArrangementの監視ボタンを押します。

処理が正しく動き、【処理後】のようなファイル・フォルダの状態になっていることを確認します。

  • C:\Home\Demo\アノテーション貼り付け
    • 10_受付
      • テストデータ.zip
        繰り返しテストできるよう、テストファイルをアーカイブしておきます。
      • 新規 DocuWorks文書.xdw
        「担当:佐藤」
      • 新規 DocuWorks文書2.xdw
        「担当:山田」
      • 新規 DocuWorks文書3.xdw
        「担当:鈴木」
      • 白紙.xdw
        エラー用のアノテーションが一つも貼られていないファイル。
    • 15_エラー
      • 白紙.xdw
        【処理後】
    • 20_処理済
      • 佐藤
        【処理後】読み取られた名前で自動作成されたフォルダ
        • 新規 DocuWorks文書.xdw
          【処理後】
      • 山田
        【処理後】読み取られた名前で自動作成されたフォルダ
        • 新規 DocuWorks文書2.xdw
          【処理後】
      • 鈴木
        【処理後】読み取られた名前で自動作成されたフォルダ
        • 新規 DocuWorks文書3.xdw
          【処理後】
    • 90_System
      • 90_Log
        ログの出力先。

グローバルデータ

グローバルデータの内容は以下の通りです。トップフォルダを変更する場合は、以下の定義を変更してください。グローバルデータは、メニューのツールのグローバルデータの設定から変更できます。

名前
TopFolder C:\Home\Demo\アノテーション貼り付け