Windows11のバージョン24H2アップデートによる影響について

2024年に行われたWindows11の24H2アップデートで、プリンター関係の機能について大幅な改変が行われました。

このアップデートによりプリンタードライバー、プリンター関連のユーティリティに数多くの不具合が発生しているようです。

弊社で確認した不具合として、Windows11 24H2でプリンターキューを開いた状態で仮想プリンターでPDFを作成すると、不完全なPDFが作成されてしまうという問題があります。

Microsoft Edge、DocuWorks Viewer、Microsoft Print to PDF、DocuWorks PDF、DocuWorks Printerを使って検証を行いました。

Microsoft Edgeで352ページのPDFをMicrosoft Print to PDFのプリンターキューを開いて、Microsoft Print to PDFで印刷。
→正常 352ページのPDFが出力される。

Microsoft Edgeで352ページのPDFをDocuWorks Printerのプリンターキューを開いて、DocuWorks Printerで印刷。
→正常 352ページのXDWが出力される。

DocuWorks Viewerで352ページのXDWをDocuWorks Printerのプリンターキューを開いて、DocuWorks Printerで印刷。
→正常 352ページのXDWが出力される。

Microsoft Edgeで352ページのPDFをDocuWorks PDFのプリンターキューを開いて、DocuWorks PDFで印刷。
→異常 191ページのPDFが作成され印刷済みとなる。最後の数ページは内容が不完全。

DocuWorks Viewerで352ページのXDWをDocuWorks PDFのプリンターキューを開いて、DocuWorks PDFで印刷。
→異常 25ページのPDFが作成され印刷済みとなる。最後の数ページは内容が不完全。

DocuWorks Viewerで352ページのXDWをMicrosoft Print to PDFのプリンターキューを開いて、Microsoft Print to PDFで印刷。
→異常 0バイトのPDFが作成され印刷済みとなる。

上記の結果から、DocuWorks Viewer、DocuWorks PDFを使用するケースで問題が発生しました。

さらに、環境による調査も行い、Windows11 24H2でプリンターキューを開いた状態で印刷を行うことで問題が発生することがわかりました。

印刷中にプリンターキューを開いても問題が発生します。

Windows11 24H2でもプリンターキューを開かなければ問題は発生しないようです。

弊社製アプリケーションへの影響

弊社では、DocuWorks PDFやDocuWorks Viewerを使ってPDF変換を行う、printToPdfFromDocuWorksFile を公開しております。

DocuWorks PDFやDocuWorks Viewerを使用しますので、この問題の影響を受けます。

printToPdfFromDocuWorksFileを使用するときはプリンターキューを開かないでください。

また、対策として、プリンタキューが開かれていることを検知するとエラー処理を行う機能をprintToPdfFromDocuWorksFile version1.0.1で実装いたしました。