複数のページがあるファイルの全ページにファイルごとに同一の番号を貼り付ける設定例
概要
eDocStamper2の一般的な設定の応用です。
複数のページが一つに束ねられているファイルの、全ページに同一の番号（ファイルごとにカウントアップする連番）を貼る設定について説明します。
連番は、複数人で共有します。DocuWorks DeskのeDocStamper2プラグインから、文書に貼り付けを行います。
前準備
共有フォルダ(連番設定ファイルの保存先)の作成
連番設定ファイルを保存する共有フォルダを作成します。共有フォルダは、サーバーや、常に起動しているデスクトップPCなどに作成します。
eDocStamper2を使用するユーザー全員が、読み取りと書き込みができるように共有フォルダを作成してください。共有フォルダの作成方法は、ネットワーク管理者にお聞きください。
設定
連番設定
eDocStamper2のメニューバー > ツール > 設定 から、設定画面を開きます。
設定画面の左側のツリーから、連番設定をクリックし、右側に表示される「連番の追加」ボタンを押すと、「連番１」の設定画面が表示されます。
「ゼロ埋めを行う」にチェックを入れ、桁数を5とします。
また、「連番の共有を行う」をチェックして、前準備で用意した共有フォルダを入力します。
次に、連番のリセットタイミングを設定するため、リセットのタブをクリックします。
今回は、年毎に番号をリセットしたいので、年毎を選択して、実行月を1月にして、追加ボタンを押します。下図のように、条件リストに行が追加されます。
バッチ処理の追加
設定画面の左側のツリーから、バッチ処理設定をクリックし、右側に表示されるテンプレートから「貼り付け(ファイル移動なし)」を選択し、「バッチ処理の追加」ボタンを押すと、バッチ処理設定が追加されます。
以下の様に「バッチ1」が追加されます。
ここからがこの設定のポイントとなる部分です。
ファイルごとにカウントアップする連番を、同一ファイル内の全ページに同一の番号を貼り付ける、という設定なので、まずは、「ファイルの繰り返し」で連番を取得する設定をします。
まず初めに、左側のツリーの「ファイルの繰り返し」部分で右クリックし、「マクロ実行」を選択します。
上記の操作で「マクロ実行1」がツリーの一番下に追加されます。そこで、「マクロ実行1」の部分で右クリックし、「上へ」を選択します。
さらにもう一度同じ操作を繰り返して、下図の位置まで移動させます。
「マクロ実行1」の右側の空欄で右クリックし、下図のように選択し設定すると「{%GET_SEQ_NO_AND_COUNT_UP(連番1,ファイルの繰り返し1)}」と入力されます。 これで、ファイルごとにカウントアップする連番取得の設定ができました。
次に、上記で取得した連番を、［年の下2桁+連番］という形で貼り付ける設定をします。
まず最初に「テキスト貼り付け」をクリック、右側の「テキスト」の空欄で右クリックし、下図のように選択すると「{%GET_LAST_SEQ_NO(連番1)}」が入力されます。
さらに、カーソルを先頭に移動し、右クリックメニューから、日付 > 処理開始日時取得 yyyy/MM/dd を選択すると{%START_DATE(処理名,yyyy/MM/dd)}が入力されますので、「yy/MM/dd」を削除して、{%START_DATE(処理名,yy)}とします。
また、{%START_DATE(処理名,yy)}の「処理名」の部分を「ファイルの繰り返し1」に変更し、{%START_DATE(ファイルの繰り返し1,yy)}とします。
上記の日付マクロを「処理開始日時取得（%START_DATE）」としている理由を説明します。
「{%DATE(yy)}{%GET_LAST_SEQ_NO(連番1)}」というように日付マクロで処理開始日時と指定しない場合、12/31から1/1に切り替わる時刻（0時）ちょうどに上記のマクロが実行されると、日付マクロと連番取得マクロが日付を跨いで実行される可能性があり、重複する番号が発生してしまいます。
つまり、例えば2019年12月31日の0時直前に「マクロ実行1」で連番を取得し（例：00777番）、その直後に歳が明けた場合、テキスト貼り付け時のDATEマクロでは新年（例：2020年）となり、本来はリセットされるべき連番（例：2000001）が前年の続きの番号（例：2000777）となってしまう、ということが起きる可能性がある、ということです。
そのような可能性は低いですが、上記の例で説明したように、ファイルの繰り返し処理を実行した日時を使って、日付や連番取得(リセット処理)を行う方法で設定しておけば、万が一のトラブルを回避することができます。
次に、連番を貼り付ける位置やフォントなども設定します。
設定画面から位置やフォントを入力して指定することもできますが、既存のXDW文書からテキストアノテーションの情報を取得して、設定情報としてインポートする便利な機能があります。
アノテーションインポートの方法は、 こちらの設定例 を参照して下さい。
最後に、設定した「バッチ１」の名前を「全ページ同一番号」と変更します。名前の変更は、右クリックメニューから可能です。
プラグインの設定
DocWorks Deskにプラグインの設定をします。
メニューバー＞ツール＞ツールの設定 をクリックします。
左ウインドウから「ツール」を選択し、右ウインドウの「eDoc Stamper 2 Plugin」を選び、ツールバーにドラッグ＆ドロップして下さい。
ドロップすると、以下の画面が表示されますので、プラグインアイコンをクリックした時の動作を選択し、「設定」をクリックします。
ツールバーにeDocStamper2のアイコンが表示されます（アイコンは、文書を選択している時には赤色で、未選択の時にはグレーで表示されています）。これでプラグインの設定が完了しました。
アイコンにカーソルを合わせて右クリックし、「プロパティ」をクリックしても、設定画面を確認できます。
動作確認
設定後に必ず動作確認を行ってください。
DocuWorks Deskに以下のようなXDW文書を作成します。
文書をクリックで指定してから、eDocStamper2のアイコンをクリックします。前項の「eDocStamper2 Plugin設定」の画面で「設定選択画面を表示する」を選んだ場合は、以下のような画面が表示されますので、「全ページ同一番号」を選び、「実行」をクリックします。
※「eDocStamper2 Plugin設定」の画面で「以下の設定を実行する＞設定名＞全ページ同一番号」とした場合は、アイコンをクリックすると同時に、自動的に処理が始まります。
処理が開始され、終了すると、以下の画面が表示されますので、「閉じる」をクリックします。
ファイルごとに連番がカウントアップされていることと、同一ファイルの全ページには同じ番号が貼り付けられていることを確認して下さい。
