StyleDocx ユーザーマニュアル
文書の新規作成、テンプレートからの作成、開く・保存、Markdown の取り込みと書き出し、コンパクト版StyleDoc HTML の取り込み、テンプレートとして保存、そしてドラッグ&ドロップと複数ウインドウの使い方を説明します。操作はすべて「ファイル」メニューにまとまっています。
「ファイル」→「新規作成」(Ctrl+N)で、白紙の文書を作成します。新しい文書には、ドキュメントタイトル・セクション 1 つ・フッターがあらかじめ入っています。
新規作成を実行すると、いま開いている文書はそのままに、別のウインドウで新しい文書が開きます。作業中の文書が閉じられることはありません。
「ファイル」→「テンプレートから新規作成…」で、用途別のひな形から文書を作れます。議事録・報告書・契約書・帳票など、すぐ使えるテンプレートが多数用意されています。

ダイアログは左にカテゴリ、右に各テンプレートのカード(実物を縮小したミニプレビュー付き)が並びます。使い方は次のとおりです。
左のカテゴリを選びます。
右のカードをクリックして選びます。
「この内容で新規作成」を押します(カードのダブルクリックでも作成できます)。
横向き(ランドスケープ)のテンプレートは、カードのプレビューが横長で表示されるので一目で分かります。ユーザーが登録したテンプレートには「ユーザー」バッジが付きます。
カテゴリ | 主なテンプレート |
|---|---|
IT設計・開発 | システム提案書/要件定義書/基本設計書/詳細設計書/API仕様書/データベース設計書/画面設計書/ADR ほか |
PM・運用 | 議事録/プロジェクト計画書/課題管理表/障害報告書/作業手順書/操作マニュアル |
ビジネス文書 | 週報・月報/業務報告書/稟議書/企画書/現地調査報告書/製品・サービス紹介シート |
予定表・スケジュール | 月間予定表/業務タイムスケジュール/プロジェクト工程表(ガント) |
図解・分析 | 業務フロー図/SWOT分析/組織図・体制図/フォルダ構成表 |
契約・法務 | 業務委託契約書/秘密保持契約書(NDA)/覚書/仕様変更依頼書 |
学校・教育 | 学級通信/学習指導案/時間割表/保護者向けお知らせ/校外学習のしおり |
帳票 | 見積書/注文書(発注書)/納品書/請求書 |
研修・イベント | 研修計画書/研修カリキュラム/セミナー開催案内/式次第 |
※ ダイアログ下部の「テンプレートフォルダを開く」から、テンプレートの保存フォルダを開けます。
StyleDocx の文書は HTML ファイル(.html / .htm)で、文字コードは UTF-8(BOM なし)です。保存した HTML は、そのままブラウザでも開けます。StyleDocx で開けるのは、StyleDoc 形式(.page 構造を持つ HTML)の文書です。それ以外の HTML を開こうとすると、その旨のメッセージが表示されます。
文書に埋め込んだ画像のうち、印刷に必要な解像度(300dpi)を超えるものがあると、保存の前にお知らせします。紙の上では違いが出ないのに、ファイルだけが大きくなるためです。
※ 判定は紙の上での実寸で行うので、画面の表示倍率を変えても結果は変わりません。ユーザーパーツの保存時(第3章)も同じ確認が出ます。
開こうとしたファイルがすでに開かれているときは、確認のダイアログが出ます。「開く」か「キャンセル」を選べます。ファイルを開くとき、ドラッグ&ドロップのとき、エクスプローラーからダブルクリックで起動したときのいずれでも出ます。
※ 別のウインドウが強制終了などで残した記録は自動で片づくので、誤って「開いています」と出続けることはありません。
未保存の変更がある状態でウインドウを閉じると、「保存しますか?」とたずねます。保存する/保存しない/キャンセルから選べます。「保存する」を選んだあとで保存をやめた場合は、ウインドウは閉じません。
新規作成・別ファイルを開くなどのときは、変更を破棄してよいかを確認します。ウインドウのタイトルやツールバーのファイル名の先頭に「●」や「*」が付いているときは、未保存の変更があります。
画像をたくさん含む文書は、開くときと保存するときに少し時間がかかります。処理のあいだはマウスカーソルが待ちの形になり、時間がかかるときだけ画面中央に「保存しています…」「開いています…」の表示が出ます。
※ すぐ終わる小さな文書では表示は出ません(一瞬だけ出て消えると、かえって見づらいためです)。
StyleDocx で開いている HTML を、ほかのプログラム(テキストエディタ、別の StyleDocx のウインドウ、生成ツールなど)が書き換えることがあります。StyleDocx はそれに気づいて読み込み直すかどうかを確認します。
※ 見ているのはファイルの更新時刻と大きさです。中身までは比べていないため、同じ内容で書き戻された場合も「更新された」と扱われることがあります。
手元にある Markdown ファイル(.md)を、StyleDocx の文書に変換して取り込めます。ファイルからの取り込みには次の 3 つの入口があり、どれも同じ取り込みダイアログが開きます(ファイルになっていない Markdown は貼り付けて取り込めます → 貼り付けて取り込む)。
「ファイル」→「Markdown を取り込み…」を選ぶ
.md ファイルをウインドウにドラッグ&ドロップする
.md ファイルを StyleDocx で開く(.md を StyleDocx.exe にドロップする/エクスプローラーの「プログラムから開く」で StyleDocx を選ぶ/.md を StyleDocx に関連付けておく)。StyleDocx が起動したあと、取り込みダイアログが開きます。
変換した結果は新しい文書として開きます。保存すると HTML になり、元の .md ファイルは書き換えません。取り込んだ直後は保存先が決まっていないため、最初の保存では保存先を尋ねるダイアログが開きます。
このとき、保存ダイアログは取り込んだ .md と同じフォルダを開き、ファイル名も 元の名前.html が入った状態になります(同名のファイルが既にあるときは _2、_3… が付きます)。もちろん、その場で別のフォルダへ変更できます。
取り込みダイアログには読み取った内容の先頭が表示されます。ここが化けていなければ、文字コードは正しく判定できています。設定するのは「##」をどう扱うかだけで、ほかの見出しの割り当ては自動です。
見出しの深さは Markdown と同じまま保たれます(### は取り込んでも書き出しても ### のままです)。
フォルダツリーを Markdown で書き出すと - 📁 名前 — 説明 という箇条書きになります。この形の .md を取り込むと、フォルダツリー(専用エディタで編集できる図)として組み直します。書き出して取り込み直しても、元の構成に戻ります。
取り込みダイアログにこの形の箇条書きが見つかったときだけ「フォルダ構成の箇条書きをフォルダツリーにする」が出ます。チェックを外せば、ふつうの箇条書きのまま取り込めます。
- ✅ 完了した のような、フォルダとは関係のない絵文字で始まる箇条書きはそのまま箇条書きで取り込まれます。フォルダ・ファイルらしい絵文字だけを見ているためです。
Markdown の書き方は、次のように StyleDocx のパーツへ割り当てられます。
Markdown | StyleDocx のパーツ |
|---|---|
| ドキュメントタイトル(ページヘッダーと文書のタイトル) |
| セクション、または大見出し(上で選びます) |
| 中見出し/小見出し。中見出しのまとまりは「入れもの」に入ります |
箇条書き・番号付き | 箇条書き/番号付きリスト(入れ子もそのまま) |
| チェックリスト( |
表 | テーブル(見出し行付き・縞模様)。取り込み後は表エディターで編集できます |
コードブロック | コード表示。 |
引用 | 引用 |
| 区切り線 |
画像だけの行 | 図パーツ( |
太字・斜体・打ち消し・リンク・ | そのまま文字の装飾になります |
先頭の | 本文には出しません。 |
UTF-8 として読み、うまく読めない場合は Shift_JIS として読み直します。日本語の .md ファイルはどちらでも取り込めます。
Markdown の中に直接書かれた HTML、数式、独自の拡張記法は対象外です。なお StyleDocx から .md へ書き出すこともできます(→ Markdown で書き出す)が、取り込みと書き出しはそれぞれ一方向で、書き出した .md を取り込み直しても元の文書には戻りません。
AI との会話の返事やメモなど、ファイルになっていない Markdown は、貼り付けて取り込めます。入口は 2 つで、どちらも同じ画面が開きます。
「ファイル」→「Markdown を貼り付けて取り込み…」を選ぶ
文書の中のパーツを右クリックして「Markdown を貼り付けて挿入…」を選ぶ(こちらは挿入が選ばれた状態で開きます)
大きな入力欄に貼り付けて「取り込む」を押します。変換のしかた(「##」の割り当て・コードの折り返し切替ボタン・フォルダツリーの復元)はファイルからの取り込みと同じです。フォルダツリーの欄は、貼り付けた内容にその形の箇条書きがあるときだけ出ます。
取り込み先 | どうなるか |
|---|---|
新しい文書にする | ファイルからの取り込みと同じで、いまの文書を閉じて置き換えます(保存していなければ確認します)。先頭の「#」はドキュメントタイトルになります。 |
いまの文書へ挿入する | 選んでいるパーツの前 / 後ろ / 中(末尾)から位置を選んで入れます。パーツを選んでいないときは本文の末尾に入ります。先頭の「#」は大見出しになります(文書のタイトルは変わりません)。 |
「いまの文書へ挿入する」は編集モードのときに使えます(F5 で切り替え)。挿入した内容は Ctrl+Z の1 回で元に戻せます。
編集中の文書を Markdown ファイル(.md)として書き出せます。「ファイル」→「Markdown(.md)で書き出し…」を選んでください。いま開いている文書(.html)は変わりません。書き出し先の初期表示は、元の文書と同じフォルダ・同じ名前です。
ChatGPT や Gemini などは HTML より Markdown のほうが内容を正しく読み取れます。文書の中身を相談したいとき、要約させたいとき、続きを書かせたいときに使ってください。逆方向(AI に作らせて取り込む)は「コンパクト版StyleDoc HTML を取り込む」です。
Markdown に同じ記法があるパーツは、形をそのまま保って書き出されます。パーツを追加するときの一覧で「md」の印が付いているものが、これにあたります。
StyleDocx のパーツ | Markdown |
|---|---|
ドキュメントタイトル/セクション見出し/大・中・小見出し |
|
段落/リード文/サブタイトル/注釈 | 段落 |
箇条書き/番号付き/チェックリスト/ステップ/矢印/プレーン |
|
テーブル | 表(結合セルは列数を保ったまま、先頭のマスに文字が入ります) |
コードブロック/引用/区切り線 |
|
画像/リンクブロック/ボタン |
|
文字の装飾(太字・斜体・打ち消し・コード・リンク) |
|
パネル・フローツリー・グラフなど、Markdown に同じ形が無いパーツをどうするかを、書き出すときに選べます。選ぶとその場で書き出される内容が全文表示され、行数とバイト数も出るので、見比べてから決められます(長い文書のときは、その欄の中をスクロールして最後まで確かめられます)。
書き出しの画面には「クリップボードにコピー」ボタンがあります。押すと表示されている内容がそのままクリップボードに入り、画面は開いたままです。ChatGPT などの入力欄へ貼り付けるだけなら、ファイルを作らずにこちらが早道です。ファイルとして残したいときは「書き出す」を押してください。
色・地・枠・段組みなどの飾りは付きません(Markdown に表す方法がないためです)。イラストやアイコンも書き出されません。文書に直接埋め込んだ画像は、ファイルとして取り出せないため  という印だけが残ります。
書き出しは外へ渡すための写しです。飾りや図の形は落ちているので、その .md を取り込み直しても元の文書にはなりません。文書そのものは .html のまま保存して残してください。
ChatGPT や Gemini などの Web 版の AI に文書を作らせ、その HTML を StyleDocx に取り込めます。「ファイル」→「コンパクト版StyleDoc HTMLを取り込み…」を選び、貼り付けてください。
「ツール」→「コンパクト版スキル(Web版AI用)をコピー…」で、書き方の説明をまるごとクリップボードにコピーできます。これを AI の入力欄に貼り付けてから、作りたい文書を頼んでください。CSS もイラストのデータも含みません(それらは取り込むときに StyleDocx が付けます)。
コピーする前に、渡すものを選べます。基本は必ず入り、必要なときだけ次の 2 つをチェックして足します(どちらか一方だけでもかまいません)。選ぶたびにコピーする量が画面に出ます。同じ画面に、AI が書いた HTML を取り込むまでの手順も載せています。
※ 迷ったら基本だけで始めてください。長い指示ほど細かい規則が守られにくくなります(AI が読む量が増えるほど、後ろのほうの決まりから抜けていきます)。グラフ・帳票・図解が必要なときだけ足すのが確実です。
AI の回答に表示された HTML を範囲選択してコピーすると、HTML ではなく整形済みの文字になり、取り込めません。コードブロックの右上などにあるコピーボタンを使ってください。
<!-- StyleDocx: tc-ocean td-formal --> のような指定を書いていれば、自動で読み取って選択欄に入ります。あとから変えられます。AI がアイコンの名前を間違えると、確認の一覧に出ます。近い名前が候補として並ぶので、その場で選び直せます(「サーバ」→「サーバーPC」など)。「そのままにする」を選ぶと、その場所は絵の無い空きマスになります。
<style>・<script>・<link> は取り込みません。CSS は StyleDocx が付けるので、AI が書いたものは不要です(何個捨てたかは確認の一覧に出ます)。
よく使う文書は、自分用のテンプレートとして登録できます。「ファイル」→「テンプレートとして保存…」を選ぶと、次の項目を入力するダイアログが開きます。
保存先は %APPDATA%\TechnoStyle\StyleDocx\Templates\<カテゴリ>\ で、拡張子 .html のファイルになります。登録したテンプレートは、「テンプレートから新規作成」の一覧に「ユーザー」バッジ付きで表示されます。同じ名前で保存すると上書きされます。
文書ファイル(.html / .htm)を StyleDocx のキャンバスにドラッグ&ドロップすると、その文書を開けます。Markdown(.md)を落とすと取り込みになります(→ Markdown を取り込む)。ドロップしたときの動きは、いま開いている窓の状態によって変わります。
画像を扱うダイアログ(画像の編集、画像を SVG に変換、背景を透過、CSV の取り込み)を開いているときに、画像ファイルや CSV ファイルをドロップすると、その編集対象として取り込まれます。詳しくは第4章で説明します。
ファイルを上書きする直前に、そのとき保存されていた中身を StyleDocx が自動でバックアップします。まちがえて上書きしてしまっても、前の状態に戻せます。バックアップするのは次の場合です。
上書き保存(「名前を付けて保存」で、すでにあるファイルに上書きするときも含みます)
共有コンテナの一括置換(→ 第8章)
バックアップからの書き戻し(戻す操作そのものもやり直せるように、戻す前の中身をバックアップします)
新しいファイルとして保存するときは、失うものがないので何も起きません。中身が前回と同じときも行いません(同じものが溜まらないようにするためです)。
「ファイル」→「バックアップの管理...」で、一覧と設定を開けます。
保管先は「既定(設定フォルダー)」=%APPDATA%\TechnoStyle\StyleDocx\backup か、「指定したフォルダー」から選べます。ネットワークの共有フォルダーも指定できます(ドライブレターは環境によって変わるので、\\サーバー名\共有名\… の形をおすすめします)。
保管されたファイルは加工されていないそのままの HTML なので、StyleDocx で直接開くこともできます。一覧から「元へ戻す」を使わずに、フォルダーから探して開いても構いません。
バックアップは上書きの直前のものだけで、保存期間を過ぎたものは消えます。長く残したい版は、名前を付けて保存で別のファイルとして残してください。